2019年7月26日|カテゴリー「外国人介護スタッフ
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介護福祉施設で深刻な「人手不足」。
その解消のために技能実習制度やEPA、
特定技能「介護」を利用して外国人介護士の受け入れを考えた方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際には受け入れに踏み切れない施設が多いのが現実です。
そこには施設の方が感じる様々な不安があります。

人手不足の施設の割合

66.6%もの事業所で「人手不足」を感じているとの結果が出ています。

■図1 「平成29年度 「介護労働実態調査」の結果│公益財団法人介護労働安定センター」より

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また、人手不足の解消のために外国人の受け入れを考えている施設は様々なアンケートを見ると70%以上となっています。
その一方で、実際に外国人を受け入れたことがある施設は地域によって差がありますが、
平均では20%程度の施設しか受け入れをしたことがない状態です。

人手が足りない施設は多く、また受け入れについて考えたこともあるにも関わらず、
実際に受け入れを行ったことのある施設はなぜ少ないのでしょうか?
その原因の1つには施設やスタッフが抱えるいくつかの不安があるようです。


不安に感じるポイント4つ

施設やスタッフが外国人介護士の受け入れに消極的になってしまう理由は、大きく分けて4つあるようです。

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介護という仕事は利用者様とコミュニケーションを取る、
引き継ぎのノートを日本語で書くなど技能実習の中でもより高い日本語能力が求められます。

厚生労働省が定めた技能実習の要件の1つには「日本語能力試験」「日本語NAT-TEST」などの日本語の試験で
“基本的な日本語が分かる”とされるN4(4級)を取ることが書かれています。
しかし実際働くにはまだ足りない部分も多く、
特に介護に関連する日本語は働きながら勉強してもらう必要があるでしょう。
またどのくらいの理解力があるかは数十分の面談ではなかなか読み取れません。

過去に外国人の受け入れを行ったある施設では、
日本語による引き継ぎノートの記入があまりできなかったために
帰国してもらうことになってしまったそうです。

地方の施設などでは利用者様が方言を使うこともあり、それが分かるかどうか心配している方も多いようです。


日本語技術と同じくらい必要と感じられているのが介護そのものの技術です。
食事、入浴、排せつとするべきことはたくさんあり、
ミスによっては命に係わるような事態を引き起こすことも考えられます。

そのため、こちらも厚生労働省で要件が定められています。
制度によって異なりますが「介護について従事した者」「介護技能評価試験」など
介護についての知識を持っていると認められた人が実習制度の対象となっています。

とはいえ日本語能力と同じく、面談だけでは目に見えない部分のため不安を覚える施設が多いようです。

日本には他国にはない独特の文化や感性があるため、それを受け入れてもらえるかというのは大きな不安の1つでしょう。
例えば「恥の文化」や「察する文化」と言われる感覚の違いから、
食べ物や生活習慣のような細かい違いが受け入れられるかなどが多くあげられます。

仮に介護も日本語も上手な技能実習生が来たとしても、これらの文化をまったく受け入れられないとなると
長く働き続けてもらうのは難しいと感じることでしょう。

外国人に対してどう接したらいいか分からない、受け入れの環境が整っていないなど
苦手意識を持っていると受け入れのハードルは上がるでしょう。

■図2 「外国人労働者の受入れに関する意識調査2018│日本労働組合総連合会」より

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こちらは「働いている20~69歳の男女」を対象にしたアンケートですが、
働き盛りである40代が最も否定的なことが分かります。

また、スタッフからは
「利用者様の世代や感性によっては、外国人受け入れに否定的な考えを持つこともあるのではないか」
という点を気にする声も聞かれています。


不安解消に繋がるアイディア

これらの不安を解消するためには受け入れ前・受け入れ後の取り組みが大切になってきます。

日本語を学ぶキルギスから来た学生
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仕事を通じて日本語を学習することもできますが、
やはりきちんとした日本語の習得や日本語能力試験などの対策は勉強が必須です。
テキストを用意して勉強の時間を設けるだけでなく、NPOや各自治体などで日本語教育を行っていることがあります。


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介護に関する言葉をひらがなと母国語の2か国語で表記することで、伝えたいことを日本語で伝えやすくなります。
ワードだけでなく、一日の流れなどルーティンワークな部分もポスター化してしまうのもよいかもしれません。


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実習生は日本のことを調べてきているかと思いますが、
施設側でも受け入れに伴ってその国のことを学習する必要があるでしょう。
あらかじめ文化の違いや習慣が分かっておけば、受け入れ後に困ることがありません。

また調べた内容をポスターなどにして貼ることで、利用者様も心の準備がしやすいのではないでしょうか。


介護の技能実習に向けて就労体験を行うキルギスのインターン生
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慣れない環境にいる実習生にとって気にかけてくれる人がいるのはとても心強いことです。
介護部門より先に実習生を受け入れている工場や管理団体等のサイトには様々な方法が載っていました。
例えば実習生たちに自国の文化についてスピーチしてもらったり、逆に日本の文化を体験させてあげたり、
二か国の料理を作ってパーティーをしたり…

大げさなことでなくても「大丈夫?」「困っていることあったらいつでも言ってね」と
話をすることで実習生も安心して働くことができます。
気軽に相談できる人や窓口を用意しておくことで定着率の向上繋がるでしょう。


対策をしっかりしていても、特に初めて外国人を受け入れる場合はどうしても「違い」を感じる部分は出てきます。
でも同じ日本人であっても一緒に働く中で疑問を持ったり、認識の違いを感じたりすることがありますよね。
日本とは違う国で生まれ育ち、場合によっては年齢も全く違う実習生とスタッフの間に
「違い」があるのは当たり前ではないでしょうか。

その上で「違い」を少しでも解消するために柔軟に対応する、
日本のルールに沿うよう適切な指導をする必要があるでしょう。


技能実習に向けた介護体験研修の流れ

介護の技能実習生をいきなり受け入れる前に、まず施設で3か月間のインターンを行ってから受け入れる方法です。
実際に施設で研修をしてもらうことにより日本語能力や介護技術だけでなく、受け入れた人の人柄も見ることができます。

インターン終了後は技能実習生として再来日することができますので、即戦力に近い人材として活躍ができます。


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実際にタツフトのインターンを通して来日した技能実習生が施設で働いています。
3か月のインターンを経験しているため、既に施設にもなじんで
利用者の名前を漢字で覚えるなどコミュニケーションも積極的にとっているようです。


技能実習生として施設に来るのは「ゴール」ではなく「スタート」です。
安心して長く働き続けてもらうには、
実習生と施設・スタッフ側が一緒に成長していくという考えが大切なのではないでしょうか。


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